近年、男性の育児参加が注目され、多くの企業で男性育休の取得が支援されるようになってきました。しかし、まだまだ社会的な認識や慣習の中で、男性が育休を申請しにくいと感じる瞬間も存在します。本記事では、そんな男性が会社に言い出しづらい時における対処法を5つご紹介します。僕が実際に活用した例も含めて解説いたしますので、男性の皆さんが自信を持って育休を申請し、仕事と家庭の両立を実現する一助となることを願っています。
はじめに理解しておくべきこと
大前提として、
育休はあなたに与えられた正当な権利です。
そもそも誰にも止められる筋合いなどありません。しかし実際には、育休は女性が取得するものという社会的認識が足を引っ張ってしまうのが現状でしょう。かくいう私も育休を上司に申し出るのは非常に緊張と遠慮を伴いました。
しかし実際に育休に入ってしまった今となっては、なぜあんなに遠慮をしていたんだと思うばかりです。ぜひあなたの人生にとって最良の選択ができることを願っております。
育休を会社に申し出ずらい時の対処法5選
- 相談の体をとってみる
- 女性社員を味方につける
- いっそのこと嫁を理由にする
- 短い期間で入って期間延長
- 辞める覚悟を持つ
相談の体をとってみる
育休を申し出る際、堅苦しい雰囲気になりがちですが、相談の体をとることで気軽なトーンで接近できます。上司に対して「将来のキャリアについて考えている」といった言葉で、自分の意向を伝えましょう。その後、育休取得のアイデアを提案し、フィードバックをもらうことで、スムーズな申し出が可能です。
僕が実際に行ったのは、上司とタバコを吸っている時間に「育休取ろうか迷ってるんですけど、ぶっちゃけどう思いますか?」程度のニュアンスでまず意見を聞いてみました。以下こんな感じです。
育休取ろうか迷ってるんですけど、ぶっちゃけどう思いますか?
ん〜。まぁ欲しいならそりゃ止めないけど、まわりの理解得るの結構大変だぞ?
ですよねぇ。また家族で相談してみます。
最初はこの程度のジャブで全然大丈夫です。
今は少し頭の片隅に考えがある程度の認識を相手に伝えます。そこから残りの妊娠期間を十分に使って話を本格化させていくのがコツです。
女性社員を味方につける
女性社員が育休を取得している場合、彼女らを味方につけることで、育休申し出の支援を受けることができます。彼女らの経験やアドバイスを聞きながら、育休取得への不安や疑問を解消し、自信を持って申し出ましょう。
私の職場には子持ちの主婦さんが数名いましたので、先述したような感じで相談を持ちかけました。すると、やはり子育て経験者の方々は「絶対に取るべき」「私も旦那がとってくれてたら本当に助かったのに」など前向きな意見しか出てきませんでした。これは本当に一気に自信が湧いてきます。
さらに数日すると出産の話題から子育ての話になるたびに、女性社員の皆様が上司に、「絶対に男も育休をとるべきですよ!」と最高のアシストをしてくれます。事前の根回しから、自分の育休を現実化していきましょう。
いっそのこと嫁を理由にする
育休の申し出が難しい場合、嫁(妻)を理由にすることで、気軽に申し出ることができることもあります。例えば、「妻が忙しくて育児が難しいため、自分が家庭を支える必要がある」といったアプローチで、育休を取得する意向を伝えることができます。
手としては少し姑息な気がしますが、家族の将来のために少しは強引な攻めも必要と考えます。
嫁と話し合ったんですが、やはり子供が小さい時の時間を大切にしようとなりまして、、、
まぁ。そりゃそうだよなぁ。
短い期間で入って期間延長
長期間の育休は申し出づらい場合、短い期間での取得を検討してみましょう。1ヶ月程度の短い休暇を取ることで、仕事の状況への影響を最小限に抑えつつ、育休の経験を積むことができます。その後、実績を元に長期の育休について考えることも可能です。
本当に1ヶ月で復帰もありだと思いますが、私の場合は1年の取得を譲る気はなかったので、短い期間で育休に入り、長期に延ばすということを考えていました。
辞める覚悟を持つ
育休申し出が難しい場合、最悪のシナリオとして辞職を覚悟しておくことも一つのアプローチです。自身がその結果を受け入れる覚悟を持ちつつ、会社に育休の必要性やメリットを真剣に伝えることで、会社側も状況を理解しやすくなるかもしれません。
私が一番メンタルを保てた理由はこれです。正直なところ、育休を取らせてくれないなら辞める。その覚悟は非常に心の支えになりました。
①育休が取れないなら会社を辞めよう。
②辞めるのであればせめて育休をフルで取ってやろう。(※退職前提の育休取得は不可です)
この2ステップです。取らない理由はありません。
会社だっていつまで続くかわからない
男性育休を取得することが会社にとって難しさを伴う原因の1つは、育休後に職場での立場や環境が変わり、居づらさを感じる可能性があることです。しかしながら、我々が所属する企業もまた、将来の展望や状況がはっきりしない不確実性を抱えています。競争の激化や市場の変動、技術の進化など、ビジネスの世界も決して予測がつかないものです。
現代の会社の平均寿命は23.3年と年を追うごとに短くなっています。
AIの普及でさらに、会社ではなく個人の時代を迎えようとしています。
そう考えると、育休を取得することによって失われるかもしれない一時的な職場の地位や評価よりも、家族と過ごす貴重な時間のほうがはるかに価値があると感じることがあります。仕事に打ち込むことも大切ですが、家庭の絆や成長する子供たちの大切な瞬間を見逃すことは、後悔を残すこととなるでしょう。
会社がいつまで続くかはわかりませんが、家族との絆は一生続くものです。仕事と家庭のバランスを考える中で、自分の価値観や優先順位を見極めることが大切です。家族の時間と会社の時間を天秤にかけたとき、どちらが本当に重要で、充実感をもたらすのかを考えながら、自分自身の人生の道を歩んでいくことが大いに意味のある選択となるのです。
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